バンド哲学

ライブハウスは収益を求めたらダメ?バンドのノルマ問題について。

新年1発目のバンドのスタジオ練習を終え、

清々しい気分で電車に踊り乗ると、

ピコンピコンとブログの問い合わせメールが来ました。

Twitterで誰かが炎上しているとな?

自分のバンドメンバーが関わっていることでもなかったので放置し、

カルロスゴーンがどうやって脱出したのか想像しうたた寝してたら、

サザエさんのエンデンングの如くゴーンさんが楽器ケースをパッカーん割って腰振って出てくる夢を見て

地元駅に着きますと・・・

ピコン!!

またブログの問い合わせメール。

 

先のメールと同じような内容だ!

「バンドマンぶっちゃけブログ」というサブタイトルを掲げたブログ運営しているため、バンドやライブハウス界隈でニュースが起こると垂れ込みがたまに来ますw

 

今回の話題はこちらのツイート

ライブハウスが収益を求めると批判が来るというもので。

物議を醸したのは、

バンドマンに課せられるノルマについてなどですね。

 

「ちょっとこれどう思う〜〜〜」って感じの問い合わせと、

これに関わる誰かに恨みでもあるのか?ってくらいの長文もいただきましたw

 

最初に言っておくとこのツイート主とも、このツイートに反論してる人々とも私・・・直接関係ないんですけどねw

せっかくですし、

いち地下で活動するバンドマンとして考察してみます。

 

ライブハウスは何で儲けている?

まずライブハウスやインディーズバンドのあれこれを知らない方に説明しておくと

ライブハウスは何で収益を得られるのかっていうと、

箱にもよりますがだいたい・・・

  • ドリンク代
  • バンドマンに課すノルマ
  • チケット代
  • ホールレンタル代

基本的にはこれらでしょうか。

ドリンク代

チケットと別でかかるドリンク代は、バンドの収益ではなくライブハウスの収益となります。

ドリンク代はライブハウスの大切な収入源なのですねー。

 

またライブハウスは飲食店として営業許可をとっているところが多いのでドリンク代をとらざるおえないっという理由もあります。(興行場営業許可をとるのは困難だから。)

飲食店営業許可を得るためには、「飲食をしないお客さんがいるかどうか」が重要となるんですな〜!

ライブハウスは「ワンドリンク制」にすることで、「お客全員が飲食をする店なので、演奏はその集客手段、またはお客さんが自ら演奏している」ということで飲食店営業許可を得ていることが多いそうな!!

合わせて読んでね

ライブハウスがワンドリンクにする理由について詳しくはこちら⬇︎

なぜライブハウスはワンドリンク制なのか?!ライブハウスの営業形態!

「ドリンクが600円ってのは高い!」

という意見は良く聞きます。

が、Barでお酒を飲むって感覚で行くのが良いかなと思いますね。

ライブハウスを維持するにはドリンク代は600円ってのが必要なんじゃないかと思います。知らんけど・・・

 

まー600円払って薄っすいオレンジジュースとか、炭酸抜けてるコーラとか出てくるライブハウスもあるけどもっww

そこは改善して飲食店としてのクオリティも高めて欲しいとは思います。

 

またホールレンタルする際に、ドリンク保証というのがある場合もあります。

ホールレンタルとは1日20万円とかでライブハウスを貸し切るわけですが、同じくドリンク代はライブハウスの収益となります。

貸し切ったものの、ドリンクが一切出ないと困るので最低これだけはっていうドリンク保証があるライブハウスもあるのでホールレンタルの際には確認しましょう。

バンドマンに課すノルマ

はいっ、今回物議を醸していたところですな!

バンドマンに課すノルマってのもライブハウスの大事な収入源です。

 

ライブハウスが主催するイベントは、出演バンドにノルマをかける場合があります。

 

地元バンドや客が呼べるか微妙なレベルのバンドにはノルマを与えて、人を呼んでもらうんです。

都内だと例えば、

2,000円×15枚=30,000円とかですかね。

 

呼べれば良いんですが、もちろん呼べなかった分はバンドが払うことになります。

 

そんなバンドにノルマを課すライブハウスは悪かというと・・・

 

私はそうは思いません。

 

どんだけお客さんを呼んでくれるかわからないバンドにノルマを課すのはしょうがないと思います。

ノルマを課さなくてお客さん0人だった場合、ライブハウスはドリンク代も稼げませんからねw 赤字!

ライブをさせてあげる練習場ではないのですから。

 

ただ以下のようなライブハウスは悪!

というかおすすめできません。

  • ノルマだけ課して、バック条件を伝えないライブハウス
  • 月に何日もブッキングしてくる
  • 当日の入り次第で条件を変える

それぞれどこが問題なのか見ていきます。

ノルマだけ課して、バック条件を伝えないライブハウス!

 

ノルマはあるのに、バック条件を伝えてくれないライブハウスってのはおすすめできません。

2,000円×15枚=30,000円

15枚目以降100%バック!

という条件なら15人以上呼んだら、その分はバンドの儲けになりますね。

んだら頑張って呼ぶ気が起ころうもんじゃないですか!

1クラス30人呼べば3万円儲かるわけです(少ないけどw)

ノルマ以降50%バックとか、%の額も大事ですがバンドはバック条件ってのはしっかり確認しましょう!

 

バック条件を伝えてくれないってことはどうせ呼べないと思われているんだw

 

バンドマンってね〜自分の音楽を伝えられるだけで嬉しくなっちゃう生き物ですから、

対バンの豪華さとかそういうとこに目はいっても、普段ノルマをかけられていることに慣れているアマチュアバンドはバックを気にしない子も多いです。

 

アマチュアバンドはお金を払って音楽させてもらうんではなく、お金をいただいて音楽ができるように早くなれれば良いですね。

 

いかに払う額や期間を短くできるか・・・。

それによりバンドのモチベーションや寿命も変わってきます。

 

ノルマだけ課して、バック条件を伝えないライブハウスはヤバイと思います。

月に何日もブッキングしてくる

呼べないバンドだとわかってて、月に何日もブッキングしてくるライブハウスは好かんです

私がノルマを払ってライブをしていた10年前は、

ブッカーの「じゃー次いつでる」っていう言葉に、自分たちが求められてる気がして鬼ほどライブしてきましたww

 

けどね

ライブハウスは日にちを埋めてくれるバンドが欲しいんです。

来月どうする?

くらいなら良いですが、

「来週は?」とか何日も空いてる日を上げてきてどっか出て

って感じだときついですね。

集客もばらけますし、バンドのことを思って誘ってくれてる感じはしません。

 

バンドのスケジュールや状況などを聞いてくれて、次のお誘いをくれるライブハウスが良いですな!

 

ライブハウスがバンドを育てるってのはあまりなくなってきた時代ですが、

ブッカーさん自体がバンドマンだったり、たくさんのバンドを育ててきた人なんだったらアドバイス貰えたりして面倒をみてくれることもあります。

 

良いブッカーさんと出会うってのは、まだ繋がりのない始めたてのバンドにとっては大事です。

 

 

〜ここで余談ですが、私の昔話をばww〜

私はかつて都内でたくさんライブしてたのですが、高いノルマを払いまくるだけで成長できず・・・

先輩からバンドを育ててくれる良いブッカーさんがいるという噂を聞きました。

ブッカーさん自身もマイナーリーグというゴリゴリのバンドをやっているし、アドバイスをもらえるだろうということで、

そんなブッカー長島さんを求めて厚木サンダースネイクに行ったんです。

 

んで、都内在住だったけど厚木でバンドを始めましたw

厚木出身者は誰もいないバンドでしたが、厚木代表としてツアーを回らしてもらい毎日のようにアドバイスもらってバンドマンとして成長できたと思います。

(現在長島さんは町田クラシックスというライブハウスをやってます。)

ホームっていう概念がなくなりつつある昨今ですが、良いブッキングマネージャーがいる箱ってのはホームにしたいものですね。

※今所属しているReptileはその後加入した東京のバンドです。

 

合わせて読んでね

ライブハウスのブッキングに出る際のポイント何かを過去に綴りました⬇︎

アマチュアバンドよ!こんなブッキングには出るな!!!

当日の入り次第で条件を変える

「条件は当日の客入り次第で」っていうのたまにあるんですよw

 

今の時代、言った言わないも怖いので、

条件はちゃんと文面でもらうことをおすすめします。

 

もちろんライブ後も精算書などは受け取りましょう。

 

チケット代

さー話をライブハウスの収入源に戻しまして・・・

 

チケット代はバンドの収入になるわけですが、

ライブハウスが主催しているイベントの場合はチケットの一部がライブハウスの収益となることもあります。

 

例えば

ノルマ2,000円×15枚=30,000円

15枚目以降50%バック!

という条件の場合には、ノルマ分をはけた15枚目以降も50%はライブハウスの収益となります。

ホールレンタル代

ライブハウスをバンドやイベンターが貸し切るホールレンタルも大事なライブハウスの収入源ですね。

例えば、

お昼12時〜夜23時まで20万

とか。

これに先に紹介したドリンク保証がつく場合もあります。

 

ホールレンタルの場合はチケット代は、ライブハウスの収益ではなく出演者やイベンターの収益となります。

なので基本的には、

ライブハウスはドリンク代とホールレンタル代が収益となる感じです。

 

ライブハウスがかかる経費

収益が丸々利益になる訳ではなく、ライブハウスを運営する上では経費もかかっています。

かかるだろう経費は

  • 従業員の給料
  • 土地・テナント代
  • 機材費
  • ドリンクなど仕入れ代
  • 保険など
  • 消耗品
  • 広告宣伝費
  • 光熱費

etc…

 

収益からこれらを払うとなると、

 

客を呼べるバンドにたくさん出てもらうってのが大事で、

ホールレンタルをたくさんしてもらって、

客入りを多くしていっぱいドリンク飲んでもらうってのが大事でしょう。

 

赤字を出さないために収益を得て、もっと利益を多くするには企業努力が必要になると思います。

それはライブハウスに限った話ではなくどんな会社も仕事も経費があるから、収益はあげるのが大事。

 

この他にもレーベル業やレコーディング業、スタジオレンタルなどをしているライブハウスもあります。

また他の事業をやっている場合も。

 

お金を儲ける=悪 みたいな風習は確かにある

私は先のツイートを目にしたときに、「お金を儲けることは悪!って風習は確かにあるな〜」って思いました。

 

「お金持ち」って、悪いというか意地悪とか汚いってイメージありませんかw

貧乏で苦労してきたって方が温かい目を向けられがち。

 

才能があったり努力や工夫をして得たお金でも、稼いでいるってだけで偏見の目を向けられることってあるんじゃないかと思うんです。

 

稼いでる人は節税してたとしても貧乏人より税金をたくさん納めて国のためになっているのにね。

 

また、楽して稼ぐということに嫌悪感を抱いてくる人もいます。

 

長時間働いたら偉い!きつい仕事をしたら偉い!

 

・・・・結果だと思うんです。

長時間きつい仕事をしてても家族を養えなかったら、誰のためにもなってない。

 

仕事は楽しい方が良いし、それで大事な人をもハッピーにできるのが良いですね。

 

また、収益ってのに目がいきがちですが経費ってのはどんな仕事もかかってます。

そこに至るまでの先行投資もあるでしょう。

今儲かってるように見えて、借金して事業を大きくしている場合もある。

 

 

ちなみにこんな事を語ってますが、私は決して財を成した成功者ではありません。

どちらかといえば低所得者ですw

 

でもこのブログを始めてブロガーとして生活し始めた時も、

配信アプリを仕事としていただいた時も汚い言葉をかけられましたw

 

  • 「広告つけすぎ」
  • 「楽して稼ぐな」
  • 「どんだけ稼ぎたいねん」

 

私がめちゃ稼いでいるように見えるのかもしれませんが、

一般サラリーマンと同じか、それより低いでしょうw

それでも自分の時間、自由を得られる仕事を選んだだけのこと。

その私がしてる仕事が需要のあるうちはさ・・・良いじゃんw

 

しかも私が広告つけても読んでるあなたのお金は減らない訳ですしw

 

 

YouTuberが企業案件をやった時も、批判コメントがすごかったりしますよね。

自分のお金が取られる訳じゃなしに・・・。

ただ仕事してるだけじゃんww

 

YouTuberが稼いだら納税してくれるんだぜ。

経済回してくれるんだぜ。

 

人が何でどれだけ稼ぐかってのは、その人とその人の家族にしか関係のないこと。

自由だ!(もちろん違法なことはダメですよw)

 

 

無料で得られる物が多すぎるのかもしれませんね。

ゲームやアプリへの課金だって、してくれる人がいなければ存在し続けられない訳です。

音楽だって全員に無料で聴かれたら、ミュージシャンはやっていけない。

 

 

先のツイートにも「じゃーライブハウス経営やめれば良い」みたいな意見もありましたが、

言いたいことはきっとそうではないんですよね。

 

 

「収益を求めたら悪、みたいな風潮やめません?」

 

多分これが一番言いたかったことなんじゃないかと私は感じました。

 

 

また物議を醸してた時に目にしたけど

「ノルマはけれないライブできないバンドは売れないんだから辞めればいい」←これも偏りすぎてて・・・今はまだそのレベルってだけのこと。

アマチュアバンドがいなくなったら、ライブハウスの経営だった危うい。

 

まとめ

私にメールをいただいた方とは違う意見になってしまったかもしれません。

バンドマンは確かにノルマに追われる、それで生活がきつくなりバンドを辞めてしまう人もいるでしょう。

私も苦しい時期を長〜〜〜〜く経て今・・・・まーノルマはかけられなくなりましたがやっぱり集客は難しいです。

 

ノルマは悪ではなくて、中身が需要ですね。

ノルマを払ってでも得られる物があるかどうかだと思います。

 

ノルマを払う価値があるかどうか。

その価値がないライブハウスは、残念ながら消えていくんだと思います。

またいつまでも客を呼べないバンドも消えていく。

 

需要がある仕事を、需要がある人間でいたいものだ!!!

 

久々に5000文字以上、自分のブログに書きまして疲れたわw

いろんな意見があるかと思いますが、1バンドマンの感想でした。