バンド哲学

CDを全国流通させる意味。夢を食い物にする大人に注意!売れないバンドマンは「夢を売る男」を読むといい!

どもーラウドバンドのベース女子NaNa榎戸です〜!

百田尚樹の「夢を売る男」を読みました。

私
これは・・・バンドマンをもドキッとさせる本だな(・・;)

高額な身銭を切ってまでも本を出したい自己顕示欲が強く、自信の著書に自信満々の哀れな人々が出てくるんだけどっ。

高額な身銭を切ってCDを作り流通するバンドマンに、そっくり当てはまるとこがありました。

この本っ夢を追い人には痛い内容となってまして、

今回は書評をしつつCDを流通させることについて綴りたいと思います!

「夢を売る男」あらすじ&感想!

 

詐欺に近いビジネスをしている出版社と、本を出すのが夢でカモにされる人々の物語。

出版社は大賞作品は出版されると言う新人賞を開催し、たくさんの原稿を集める。

原稿を送ってきた人に対して

「残念ながら最終選考で大賞には選ばれませんでした。」

と電話で落胆させてからの、

原稿の内容を褒め称え崇める。

そして編集費、校正費、印刷費、製本費、デザイン料、宣伝費など出版にはお金がかかるため本が売れなかったら大赤字になってしまうことを伝える。

そーして出版社と著者が出版費用を互いに負担する「ジョイント・プレス」と言う方法でなら本を出せると提案するっ。

言葉巧みにたたみかけ、ほとんどの人が数百万も払って本を出版するっ。

けれど実際には出版費用はそんなにかからないから、出版社はめちゃ儲かるっていうっ。

 

自分史を残したいと言う団塊世代の男や、

何か賞賛されることを成し遂げたい若者、

自身の教育論を信じ綴った主婦、

などなど本の出版を夢見る愚かな人々がたくさん出てくる。

 

結局、素人の本が売れるわけもなく著者自身が自分の本を買って家族や知人に配ると言うね。

 

本で儲けたいってよりは、自身のステータスとして本を出したいって人がほぼほぼっ。

 

最初は詐欺まがいのことをしている出版社にヒドイと思うものの、

普通じゃ本を出せない人々に「夢を与えている」と、

本を出したことが彼らのステータスとなり、人生の思い出になる訳で「夢を売っている」って言われると確かに悪いことではないのかなーって思うのでした。

また自己顕示欲が高く自身の作品に謎の自信を持って、褒められて自惚れる人々がバカだなーって思えてきて。

 

出版社はビジネスとしてやっている訳で、騙される奴がアレだなって気になってきたところで。

 

おやおやこれは、出版業界のみならず音楽業界にも置き換えられますね〜〜〜って思ったのでしたw

CDを流通する意味

本を出したいと夢見る人は、一攫千金を狙っているよりも「自分の作品を広めたい」って思いの人の方が多いでしょう。

バンドマンがCDを出すのも同じで、金儲けではなく自分の作品を広めたいからですよね。

 

今の時代、誰でもCDを作って会場やネットで全国に、全世界に売ることができます。

でも、わざわざ全国流通をしたいのは何故だ!?

全国流通した場合は、流通会社やレーベル、CDショップなどに差し引かれる訳だからアーティストが得られる収益は少なくなる。

CD屋さんに並んでいるCDは全て、アーティストではなく会社などの大人が制作費を出していると思っている方もいるかもしれません。

しかしインディーズの場合、自費でレコーディングやプレス代、宣伝費、制作費などなどを出している場合だってあるのだ!

(レーベルと折半だったり、完全自費だったり、レーベルや事務所がまるっと持ってくれる場合もあり、場合によりけりだけど。)

そんなら、自費でつくったなら丸っとごっそり自分たちに売り上げが入るようネット販売や会場販売だけで良くない?

って思うかもしれない。

 

っけど全国流通するってのに意味があるんですよね。

CD屋で自分らのCDが買えると言うステータスが欲しい。

名のあるCD屋で取り扱われていると言うステータスが欲しい。爆。

 

バンドを始めたころの私の第一目標は、「CDを出す」でした。

それは会場限定ではなく本当の意味でのCDを出す「流通を通す」と言うこと。

私は目標叶って過去にバンドで2枚CDを全国流通しまして、今年フルアルバムを新たに流通予定でいます。

 

別に自身のWebSiteでCDの販売できるから全国流通しなくても全国の人に売れるのに、何故流通させるのかというと。

 

やっぱりCD屋に並んでたいやーーーーんってこと。

もちろん、CD屋でたまたま視聴して買ってくれる人がいることに期待してってのもあるけどさっ。

私らくらいの規模のバンドだと視聴機に入っている時期なんてリリースして数週間くらいですよw

 

新たなアーティストを見つけい場合に

CD屋に行く人とYouTubeを開く人、どっちが多いかっちゅうと後者でしょうね。

 

それでも全国流通はバンドマンの夢の1つでもあるのです。

どんな形で全国流通するかは大事だ!!!

今の時代、全国流通のハードルが下がったなんて言われてしまっています。

誰でも流通できると。

私が全国流通を夢見た時はまだ違いましたがっ。。。

 

昨今では、なんと「自分の音楽を全国流通させたい」というアーチストなら誰でもリリースさせるっているレーベルまであるんですよ!w

ネットで検索したら出てきます。

そのとあるレーベルのサイトには、

「CDの全国流通リリースは86000円から受け付けています。」って書かれていましたw

 

CDの製造と全国流通(バーコード取得含む)手配、iTunesなどの音楽配信手配が全部セットでこのお値段らしい。

(レコーディングとジャケデザインは別。)

んで流通分が売れれば利益も入ると。

 

 

大丈夫か?

盤を刷るだけで86000円かかりそうなものだけど・・・

ってことはほとんど枚数刷らないんだろうなって思えます。

また製造される盤の質も疑わしい・・。

 

それに普通の流通とは違って、そこで流通を通しても誰も宣伝してくれないわけだw

その流通会社がそもそも、「誰でも流通できるレーベル」ってCD屋に思われていたら店舗に枚数置いてくれないんじゃなかろうか・・・・。

ってか実店舗に並ぶこと本当にあるのかな。

 

普通だったらリリース初日にドカンと棚が作られたりするけどもっ。

それはないだろうから、

ひっそりとした流通になるのでは?って思ってしまうのですが、

 

まっこのような流通サービス的なのは利用したことがないのでその質は定かではありません。

 

まさに誰だって流通ができるんですねw

このレーベルは夢を売っているんだ。

 

しかし、そんな形で流通していいのかい?

とは思います。

 

そんな流通の仕方でCDが売れるのかと。

流通してもたくさんの人の手に届かないと、倉庫に眠っているんじゃ意味がなすび。

 

とにかく流通したと言う証が欲しい方には良いサービスなのかもしれません!

 

けど流通するなら売らないとー!!!

流通に値する価値が出てからした方がいい

レーベルや事務所など会社は、売り上げを回収できる見込みがないとCDを流通しようなんてアーティストに声をかけないでしょう。

赤が出るとわかっていて、流通しようとは会社は思わないっ。

けどアーティストには、赤が出ても流通したい人はいますね。

先行投資とかっ思って。

 

やっぱ、大人がCD出そうって声をかけてくれて協力してくれるようになるまでは流通しないのがいいんじゃないかなと私は思います。

 

また確実な売り上げ回収見込みがないからリリース費を折半にしたり、ってのはあるかもだけど。

 

全額丸っとアーティストが負担する形での全国流通は考え物ではないでしょうか。

売り上げ見込みがないってことだから。

まだ流通するには値しないと捉えた方が良さそうだっ。

 

アーティストは自身の作品に自信を持ってるでしょうので、過大評価してしまっていることもあるでしょう。

現実はどれだけの人を集められて、どのくらい投資してくれる人がいるのかで自身の価値を判断するのが良いんじゃないかと思います。

 

自分で最高だ!と思っていても、人を集められなかったらそれがその価値なんだと受け止めて精進するしかねべそ!!

 

流通させるに値しないクオリティーのものを流通させても、全国流通したと言うステータスにはなれど先には繋がらずただの思い出になるのではないかと思いますね。

夢を食い物にする大人に注意

「夢を売る男」の出版社のように、「夢を売る」大人は音楽界隈にもいます!!!

 

オーディションを開いて合格通知を出し、バカ高いレッスン費を出させて稼ぐ会社やれ。

テレビに出れるとか言って、バカな高いノルマのイベントに出させられたり。

全国リリースさせたるっつって、自社のレコーディングスタジオをバカ高い額で使わせて自費で流通させるとか。

 

褒めて自惚れさせて、自身の才能に勘違いをした夢追い人をカモにする汚い大人はいるんすよーーーーー!!!

 

もちろんバンドだけでなく、タレント志望、アイドル志望、、

「自分は人とは違う。」と思ってたり自己顕示欲が強い人とはかは要注意です。

そんな人は「夢を売る男」を読んで、この人たちバカだなーーー・・あ?自分かも?

って思うと良いでしょう!w